新千歳空港で最後の一皿をどこで食べるか、これほど迷う空港も珍しいと思います。ラーメン道場もあれば海鮮丼の店もあり、スープカレーの行列も気になる。そんななかで「57番寿司が旨いらしい」と聞いたものの、フロアマップを探しても店名が見つからず、たどり着けないまま搭乗時刻になった――そういう話を札幌の知人からよく聞きます。
結論から言うと、この店は3階のレストラン街を探しても見つかりません。2階のショッピングフロア「どさんこ産直市場」の中にある、カウンター12席だけの立ち食い寿司店です。運営しているのは札幌市中央卸売市場の水産仲卸である札幌シーフーズ。つまり市場の魚屋さんが直接握っている店で、ネタは常時70種以上、1貫250円~のサーモンから1,000円のうにまで、好きなものを1貫単位で選べます。
この記事では、店の場所と入口の見つけ方、実際のネタ別価格帯、タッチパネルでの注文の流れ、営業時間と受付終了の落とし穴、そして「どんな旅程の人に向いているか」までまとめました。搭乗時刻が迫っているときに読んでも判断できるよう、時間の話は早めに出しています。
・場所は3階レストラン街ではなく、2階「どさんこ産直市場」内のカウンター12席
・運営は札幌中央卸売市場の水産仲卸、ネタは常時70種以上
・1貫250円~から選べて、平均予算はおよそ2,000円
・すしは9:30~19:00(ラストオーダー)、受付は18:45で終了する
新千歳空港の57番寿司はフロアマップに載っていない立ち食い店

この店を「穴場」と呼ぶ人が多いのは、演出でも誇張でもなく、単純に見つけにくいからです。飲食店として独立した構えを持たず、お土産売り場の一角に溶け込んでいるので、飲食店を探す目線で歩いていると素通りしてしまいます。まずは物理的にどこにあるのかをはっきりさせておきます。
3階のレストラン街を探しても永遠に見つからない理由
探す階を間違えている人が本当に多い店です。新千歳空港で食事といえば3階のレストラン街やラーメン道場を思い浮かべますが、五十七番寿しがあるのは国内線ターミナルビルの2階。しかも飲食店フロアではなく、ショッピングフロアの「どさんこ産直市場」の中にあります。運営元の札幌シーフーズ公式サイトでも、この店は「新千歳空港のお土産店に隣接する立ち食い寿し店」と説明されています。つまり入口はお土産売り場で、干物や海産物が並ぶ棚の奥にカウンターが現れる、という構造です。
使い方としては、土産を買うついでに立ち寄る動線が自然です。お土産を先に買ってしまって手が塞がった状態で行くより、まず寿司を食べてから隣の売り場で干物や海産物を選ぶほうが動きやすいと思います。注意点は、飲食店の案内サインを頼りにしないこと。「どさんこ産直市場」という物販エリアの名前を目印にしてください。ここを知らないまま空港内を20分歩き回るのが、この店で一番よくある時間の無駄です。
道民のあいだでも「57番寿司」の通称のほうが通りがよく、正式な店名の「五十七番寿し」で検索して探せない人がいます。「57番」は運営元の札幌シーフーズが札幌市中央卸売市場で使っている仲卸の番号に由来する屋号で、社名やロゴにも「57」が入っています。市場の番号がそのまま空港の店名になっている、というのが名前の正体です。
カウンター12席・立ち食いという潔いスタイル
席はカウンター12席のみ、スタンド形式の立ち食いで禁煙です。座ってゆっくりする店ではなく、目の前で職人が握ったものをその場でつまむ形になります。テーブル席も個室もないので、大人数のグループには向きません。
この形式が効いてくるのは、一人旅や出張帰りのように「短時間で北海道の魚を食べておきたい」場面です。12席という規模なので回転そのものは早くありませんが、席さえ空いていればメニューを開いてすぐ注文でき、食べ終わったらそのまま出られます。荷物を広げて陣取る人がいないぶん、待ち行列の進み方も読みやすいほうです。
注意点は3つあります。ひとつ目は、立ち食いなので足腰に不安がある人や小さな子ども連れにはつらいこと。ふたつ目は、12席しかないため昼のピークは確実に待つこと。実際に平日の11時ごろで既に行列ができていて、30分ほど待って着席したという来店報告があります。3つ目は、法令上の関係でスーツケースなど大きな荷物を預かってもらえないこと。手荷物を預けてから来るか、預け入れ後の身軽な状態で寄るのが正解です。
握っているのは市場の仲卸そのもの
この店の価値は、運営元が飲食店ではなく水産仲卸だという一点に集約されます。札幌シーフーズは札幌市中央卸売市場の水産仲卸業者で、公式サイトでは「仲卸・水産加工・寿司店経営を通して、海の幸に向き合い続けてきました」と自社事業を説明しています。市場で毎日魚を見て、値をつけて、小売や飲食店に卸している業者が、その同じ魚を空港で握っている構図です。
仕入れルートが短いぶん、ネタの鮮度と品揃えに素直に反映されます。札幌中央卸売市場から新鮮な魚介を毎日直送しており、ネタは常時70種以上。空港内の飲食店で70種の品揃えというのは、専門店でもなかなかない数字です。
ただし、仲卸が運営しているからといって市場価格で食べられるわけではありません。空港内という立地相応の価格設定で、1貫250円~から1,000円までの幅があります。「市場直送=激安」を期待して行くと、価格の印象がずれます。ここで買っているのは安さではなく、市場の目利きが選んだネタと品揃えの広さだと考えたほうが納得しやすいはずです。
1989年創業、東京駅にも出た店
札幌シーフーズは1989年の創業で、公式サイトによれば「1989年の創業以来、仲卸・水産加工・寿司店経営」を続けてきた会社です。空港の立ち食い寿司だけをやっている単発の店ではなく、小樽と札幌新琴似に自社の加工工場を持ち、水産加工品やスイーツも製造しています。土産売り場に並ぶオリジナル商品の一部は、この自社工場から来ています。
店舗としては、新千歳空港店に加えて五十七番寿し東京駅店が2023年8月4日にオープンしています。北海道旅行のあとで「あの寿司をもう一度」となったとき、東京駅でも同じ屋号の店に行ける、というのは覚えておいて損はない情報です。
注意しておきたいのは、東京駅店と新千歳空港店で提供スタイルや品揃えが完全に同じとは限らないという点です。空港店は土産売り場に隣接した立ち食いという固有の形をしていて、そこが持ち味でもあります。詳しい店舗情報は札幌シーフーズ公式サイトの店舗案内ページで確認できます。

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| 住所 | 〒066-0012 〒066-0012 北海道千歳市美々987-22 新千歳空港国内線ターミナルビル2F |
| 電話番号 | 0123-45-6767 |
| 営業時間 | すし 9:30~19:00(ラストオーダー)/物販 8:00~20:00 |
| アクセス | 新千歳空港国内線ターミナルビル2階 「どさんこ産直市場」内 |
| 駐車場 | 新千歳空港ターミナルビルの駐車場利用 |
| 公式サイト | 公式サイト |
1貫250円から1,000円まで、ネタ別の値段を整理する
「立ち食いだから安いのか、空港価格で高いのか」がいちばん知りたいところだと思います。結論としては、ネタによって4倍近い開きがあり、選び方次第で予算がまったく変わる店です。実際の価格を帯ごとに整理します。
250円台から始まる、気軽に頼める入口のネタ
いちばん手が出しやすいのがサーモンとイカで、どちらも1貫250円~です。回転寿司の1皿と比べれば高いものの、空港の飲食店で職人が握ったものが1貫250円~から食べられると考えると、入口としては現実的な価格だと思います。
この価格帯が活きるのは「がっつり食事はしたくないが、北海道の魚を一口だけ食べておきたい」という場面です。搭乗まで30分しかない、機内食や自宅の夕飯が控えている、といったときに2〜3貫だけつまむ使い方ができます。1貫単位で頼めるのが立ち食い寿司の利点で、セットを食べ切る必要がありません。
注意点として、この価格帯だけで満腹にしようとすると結果的に高くつきます。数を重ねるなら、後述する職人おまかせのセットを検討したほうが組み立てやすいはずです。また表記が「250円~」であるとおり、同じサーモンでも仕入れによって上の価格帯の品が並ぶことがあります。タッチパネルには金額が表示されるので、注文前にその日の値段を確認してください。
400〜450円が北海道らしさの中心価格帯
「北海道に来たのだからこれは食べたい」というネタが集まるのがこの帯です。本ますが400円、いくらが450円、本マグロ赤身が450円。特に本ますは道外の寿司店ではあまり見かけないネタで、この店を選ぶ理由になりやすい一貫です。
組み立て方としては、この400〜450円帯から3〜4貫選ぶのが、満足度と会計のバランスが取りやすい形です。いくらと本ますと本マグロ赤身を1貫ずつ頼めば、北海道らしさと寿司らしさの両方が入ります。旅の締めとしても、道外の家族に「何を食べたか」を説明しやすいラインナップになります。
注意したいのは、いくらのように季節で状態が変わるネタがあることです。時期によって粒の張りや味の乗りは変わりますし、仕入れの内容次第で価格帯も動きます。「前に来たときと値段が違う」ということは起こり得るので、掲示された金額をその都度確認するのが確実です。
650円~1,000円の贅沢帯は、目的を決めて頼む
上の帯に行くと、大トロが650円~、うにが1,000円です。うには単価としては1貫の寿司の上限に近く、ここを頼むかどうかで会計が大きく変わります。
この帯は「今日は北海道旅行の最終日で、もう次に食べる機会がない」という日に向いています。とくにうには、道外で同じ質のものを同じ価格で食べるのが難しいネタです。逆に、翌日も札幌で寿司を食べる予定があるなら、ここは無理せず市内の店に回したほうが予算配分としては合理的だと思います。
注意点は、贅沢帯を2〜3貫重ねると会計が一気に伸びること。1貫250円~のネタを中心に組み立てていた人が、うにと大トロを足した瞬間に想定の倍になった、というのはよくある展開です。タッチパネルは注文するたびに合計金額が表示される仕組みなので、頼む前に一度合計を見る癖をつけると安全です。
迷ったら「職人おまかせ5貫握り」2,800円
単品で組み立てるのが面倒な人向けに、職人おまかせ5貫握りが2,800円で用意されています。その日の仕入れから職人が5貫を選ぶ形なので、ネタの知識がなくても北海道らしい構成が出てくるのが利点です。
向いているのは、時間がない人と、初めて来て何を頼めばいいか分からない人です。タッチパネルでネタを一つずつ選んでいくと、それだけで数分かかります。おまかせなら1タップで注文が完了し、待ち行列が長い日でも判断に迷いません。
注意点は、内容が日によって変わるため「これが食べたい」という指名がある人には向かないこと。うにを絶対に食べたいなら、おまかせに含まれる保証はないので単品で頼む必要があります。またこの金額は、平均予算のおよそ2,000円を上回ります。予算を抑えたい日は単品で3〜4貫のほうが収まりがよいはずです。
| 価格帯 | 主なネタ | 価格 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 入口帯 | サーモン/イカ | 250円~ | 数貫だけつまみたい |
| 道産中心帯 | 本ます | 400円 | 北海道らしさを味わう |
| 道産中心帯 | いくら/本マグロ赤身 | 450円 | 旅の締めの主役 |
| 贅沢帯 | 大トロ | 650円~ | 最終日のご褒美 |
| 贅沢帯 | うに | 1,000円 | 道外で食べにくいネタ |
| セット | 職人おまかせ5貫握り | 2,800円 | 迷いたくない・時間がない |
※さっぽろノート調べ。価格は各ネタの表示価格で、仕入れにより変動します。
常時70種以上のネタから、何を選ぶのが正解か

品揃えが70種以上あるというのは、うれしい反面、タッチパネルの前で固まる原因にもなります。どういう顔ぶれが並ぶのか、そのなかで何を優先すべきかを整理しておきます。
市場から毎日届く、北海道の定番ネタ
中心になるのは、いくら、うに、本マグロ、本ます、サーモン、活ほたてといった顔ぶれです。札幌市中央卸売市場の水産仲卸が供給元なので、北海道産と全国の旬ネタが毎日直送で入ってきます。「空港の店だから作り置き」という心配をする人がいますが、この店は市場からの直送を前提に組み立てられた店です。
選び方の指針としては、旅行中に食べていないものを埋めるのが合理的だと思います。札幌でうに丼を食べたなら空港ではほたてや本ますに回す、逆に道内でマグロばかり食べていたなら道産ネタに寄せる、という具合です。せっかく70種あるので、旅程全体で重複しない構成にすると満足度が上がります。
注意点は、70種すべてが常時揃うわけではないこと。「常時70種以上」というのは品揃えの規模を示す数字であって、特定のネタがいつでもある保証ではありません。狙いのネタがある人は、タッチパネルの一覧を先に一通りスクロールしてから注文順を決めるのがおすすめです。
鮭児・ぶどうえびという、数量限定の希少ネタ
公式サイトが明記しているのが、鮭児やぶどうえびといった希少ネタを数量限定で提供している点です。鮭児は水揚げされる鮭のごく一部しか該当しない稀少な個体、ぶどうえびも流通量が限られる高級えびで、どちらも通年で並ぶものではありません。
これらは「たまたま出会えたら頼む」という位置づけのネタです。旅程を合わせて狙うようなものではなく、タッチパネルに表示されていたらその日は運がよかった、と考えるくらいがちょうどいいと思います。北海道の魚に詳しい人ほど、この2つが並んでいるかを最初に確認します。
注意点は価格です。ぶどうえびはタイミングによっては7,000円を超えることもあると報じられており、通常のネタとは桁が違います。「希少ネタだから頼んでみよう」と金額を見ずにタップすると、会計で驚くことになります。数量限定の高級ネタは、必ず表示価格を確認してから注文してください。
希少ネタは数量限定です。開店直後に売り切れることも、そもそもその日は入荷していないこともあります。鮭児やぶどうえびを目当てに空港へ早く行くのは、旅程の組み方としてはおすすめできません。あくまで「あったら頼む」枠として考えてください。
炙りきんき、のど黒、真鱈白子――品書きの奥行き
定番ネタの奥に、この店らしい品書きが控えています。公開されているメニュー一覧には、シャコ、たらば蟹、ずわい蟹、つぶ貝、帆立貝、炙り帆立、いくら、玉子、鉄火手巻、うに丼、札幌十貫、本鮪大とろ、のど黒、炙りきんき、特上寒さば、生鰊、真鱈白子といった名前が並びます。空港の飲食店の品書きとしては、かなり踏み込んだ内容です。
寿司好きが行くなら、こちらを見るのが楽しみ方だと思います。炙りきんきや真鱈白子は季節性の強いネタですし、生鰊や特上寒さばのような光り物は仕入れの目利きがそのまま出ます。仲卸が運営していることの意味が分かりやすいのは、実はこの帯です。
注意点は、これらの価格が公開情報として整理されていないこと。品名は分かっても、その日いくらで出ているかはタッチパネルを見るまで分かりません。予算をきっちり決めている人は、まず単価が分かっている定番ネタを頼み、余力があれば奥の品書きに進む、という順番にすると安全です。
平均予算はおよそ2,000円という現実的な着地点
グルメサイトに掲載されている通常平均の予算は2,000円です。これは1貫250円~のネタと400〜450円のネタを組み合わせて数貫食べた場合の、現実的な着地点だと考えると分かりやすいと思います。
予算の立て方としては、2,000円を基準線にして「今日はうにを足すから上振れする」「軽くつまむだけだから下振れする」と調整するのが実用的です。空港での食事に予算をかけすぎたくない人でも、この店は選択肢に入ります。
注意点は、この平均が一人あたりの数字だということ。2人で寄れば当然その倍を見ておく必要がありますし、うにや大トロを分け合わずに各自1貫ずつ頼めば想定より伸びます。また立ち食いなので長居はしませんが、そのぶん「もう1貫」を頼みやすい環境でもあります。

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タッチパネル注文の流れと、初めてでも迷わない手順
この店は注文のしかたが独特で、そこを知らずに入ると席についてから戸惑います。流れを先に把握しておけば、行列で待っている間に注文内容まで決められます。
席に着いたら、まずタブレットを開く
注文はすべてタブレットで行います。口頭で職人に伝えるのではなく、タッチパネルからネタを選んで送信する方式です。金額と合計がその場で表示されるので、予算を管理しながら頼めるのが利点になります。
初めての人は、まず一覧を上から下までスクロールして全体像をつかむのが早道です。70種以上あるので、上から順に検討していくと後半の魅力的なネタにたどり着く前に注文してしまいます。行列に並んでいる間にスマホでこの記事の価格表を見ておくと、席についてからの判断が速くなります。
注意点は、タッチパネルでの注文に慣れていない人には最初の1〜2分がまごつきやすいこと。回転寿司のタッチパネルを使ったことがあれば感覚は近いですが、そうでない場合は同行者に任せるか、職人おまかせ5貫握りを選んでしまうのが確実です。
醤油が置かれていないのは、味付け済みだから
カウンターに醤油差しがありません。忘れられているのではなく、ネタに合わせて事前に味付けをして提供する方式だからです。出てきた寿司はそのまま口に運ぶのが前提になっています。
この方式は、ネタごとに適切な量の醤油や塗りが施されるということでもあります。白身に濃い醤油をつけすぎたり、いくらの軍艦から醤油がこぼれたりといった失敗が起きません。立ち食いで片手が塞がっている状況でも食べやすいのは、この設計のおかげです。
注意点は、味の濃さを自分で調整できないこと。醤油をたっぷりつける食べ方が好きな人には物足りなく感じる可能性があります。また、醤油を探して周りをきょろきょろするのは初来店の人の典型的な動きなので、知っているだけで落ち着いて食べられます。
注文はタッチパネル、醤油は卓上になく味付け済みで提供、席は立ち食いのカウンター12席。この3点さえ頭に入れておけば、初めてでも入店から着席まで迷いません。ネタ選びに自信がなければ職人おまかせ5貫握り2,800円で完結します。
提供スピードは遅め――ここが最大の落とし穴
この店で起きる失敗のほとんどが、時間の見積もり違いです。職人が丁寧に握るぶん、提供スピードは比較的遅めです。ファストフード的な速さを期待して搭乗30分前に入ると、確実に慌てることになります。
実際にありがちなのが、こういう流れです。保安検査を通る前に「軽く寿司でも」と立ち寄る→行列に並ぶ→席についてタッチパネルで悩む→注文したネタが順に握られて出てくる→気づけば搭乗案内の時刻、というパターン。行列に並ぶ時間と、着席後に食べ終わるまでの時間を別々に見積もる必要があります。
対策はシンプルで、余裕を持って空港に着くこと、そして時間が読めない日は職人おまかせ5貫握りにして注文の往復を減らすことです。単品を1貫ずつ追加していく食べ方は楽しいのですが、そのぶん滞在時間が伸びます。搭乗時刻が近いなら、最初にまとめて注文してしまうのが賢い選択です。
会計とお土産売り場への動線
食べ終わったら会計を済ませ、そのまま隣の物販エリアに移れるのがこの店の構造上の利点です。入口がお土産店なので、寿司のあとに干物や海産物、オリジナル商品を見て回る流れが自然につながります。
この動線を活かすなら、寿司を先、買い物を後にするのがおすすめです。買い物袋を持って立ち食いカウンターに立つより、身軽な状態で食べてから土産を選んだほうがストレスがありません。土産物は自社の加工工場で製造したものも含まれており、店で食べたネタの延長線上で選べます。
注意点は、物販と寿司で営業時間が違うことです。次の見出しで詳しく触れますが、物販がまだ開いていても寿司はもう受付を終えている、という時間帯が存在します。買い物のついでに寿司も、と考えている人はここを取り違えないでください。
何時から何時まで?搭乗前に間に合わせる時間の作り方
この店で最も実害が出やすいのが営業時間の誤解です。空港のターミナル自体は朝早くから夜遅くまで動いていますが、この寿司カウンターの稼働時間はもっと狭く設定されています。
物販と寿司で営業時間が違う
公式サイトの記載では、物販が8:00~20:00、すしが9:30~19:00のラストオーダーです。同じ店舗のなかで2つの時間が併記されているので、片方だけを見て予定を立てると失敗します。
使い分けとしては、朝の便で発つ人は土産だけ、昼から夕方の便なら寿司も、という切り分けになります。8:00台に空港に着く早朝便の人は、この店で寿司を食べることはできません。一方で、干物や海産物、オリジナル商品の買い物であれば8:00から可能です。
注意点として、営業時間は変更される可能性があると公式サイト自身が注記しています。とくに繁忙期や年末年始は動くことがあるので、その日の便に合わせてぎりぎりの計画を立てている人は、出発前に公式ページを見ておくと安心です。
| 対象 | 時間 | この時間に何ができるか |
|---|---|---|
| 国内線ターミナルビル | 5:00~23:00 | 建物には入れるが寿司は不可の時間帯が長い |
| 物販(土産売り場) | 8:00~20:00 | 干物・海産物・オリジナル商品の買い物 |
| すしカウンター | 9:30~19:00 | 寿司の提供(19:00がラストオーダー) |
| 受付終了 | 18:45 | これ以降は行列に並んでも入れない |
※さっぽろノート調べ。ターミナルの時間は北海道エアポート公式サイト、店舗の時間は札幌シーフーズ公式サイトの記載に基づきます。
受付終了18:45という、夜便の人が引っかかる壁
夕方以降に空港へ向かう人が引っかかるのがここです。受付終了は18:45とされていて、ラストオーダーの19:00より前に列への受付そのものが締められます。「19:00までなら大丈夫」と思ってラストオーダー直前に着いても、もう入れません。
これは2つ目のよくある失敗です。19時台や20時台の便に乗る人が「搭乗前に寿司を食べてから」と考えて空港に着いたときには、すでに受付が終わっている。しかも隣の物販は20:00まで開いているので、売り場は明かりがついているのに寿司だけ食べられない、という紛らわしい状況になります。
対策は、夜便の人はこの店を「搭乗直前の食事」ではなく「夕方の早めの食事」として組み込むことです。18時前には空港に入って先に寿司を済ませ、そのあとに土産と保安検査に回る順番にしてください。どうしても間に合わないなら、この店は諦めて空港内の別の選択肢に切り替えたほうが時間を無駄にしません。
夜便の人は「物販20:00まで=寿司も20:00まで」と読み違えないでください。すしのラストオーダーは19:00、受付終了は18:45です。土産売り場が営業していても寿司カウンターは締まっている時間帯があります。
平日の昼でも行列ができる
混雑のピークは昼です。平日の11時ごろで既に行列ができていて、30分ほど待って着席したという来店報告があります。土日や連休、繁忙期はこれより厳しくなると考えたほうがいいでしょう。
比較的動きやすいのは、開店直後の9:30台と、昼のピークを外した15時前後です。朝の便で北海道に着いた人が9:30台を狙うのは現実的ですし、午後の中途半端な時間帯なら待ち時間を短くできる可能性があります。12席しかないので、そもそも席数に対する需要が高い店だという前提で動いてください。
注意点は、行列の長さと待ち時間が比例しないこと。立ち食いなので回転は悪くないものの、職人が丁寧に握るぶん一人あたりの滞在時間は読みにくくなります。列の人数だけで「あと10分」と判断せず、余裕を持った時間配分にしてください。
保安検査の前か後か、どちらで寄るか
この店は国内線ターミナルビル2階のショッピングフロアにあります。つまり保安検査を通過する前のエリアで、搭乗ゲート側に入ってしまうと戻れません。
旅程の組み方としては、「保安検査の前に寿司と土産を済ませる」を1セットで考えるのが実用的です。到着階から2階に上がり、寿司を食べ、隣の売り場で買い物をし、それから保安検査に向かう。この順番なら移動の無駄がありません。
注意点は、保安検査を先に通ってしまった人がこの店を諦めざるを得なくなること。搭乗口側にも飲食店はありますが、この寿司カウンターは制限エリア外です。「先に検査を通っておこう」と考える慎重な人ほど、この店を食べ逃しやすい構造になっています。
どんな人に向く店なのか、シーン別に考える
この店は誰にでも勧められる形態ではありません。立ち食い12席という制約があるぶん、向き不向きがはっきり分かれます。旅の形ごとに整理します。
一人旅・出張の締めには理想的
いちばん相性がいいのが単独行動の人です。カウンター12席の立ち食いは、一人客が入りやすい形式の代表格で、一人でテーブル席に座る気まずさがありません。タッチパネル注文なので、店員とのやり取りも最小限で済みます。
出張帰りに「北海道らしいものを一つだけ食べて帰りたい」という場面では、この店の1貫単位という仕組みがそのまま利点になります。3貫だけ食べて出る、という使い方が成立するのは、セットメニュー中心の店では難しいことです。
注意点としては、一人でも行列は同じように並ぶ必要があること。カウンターの空きが1席出れば一人客が先に案内されることはありますが、混雑時に必ず有利になるとは限りません。
家族連れ・グループには条件がつく
複数人で行く場合は、いくつか条件を確認してから決めたほうがいいと思います。全12席のカウンターなので、4人以上で並んで座れる保証はありません。立ち食いという形式も、小さな子どもや長時間立つのがつらい人には向きません。
それでも家族で寄るなら、荷物の扱いを先に解決しておくことです。この店は法令上の関係でスーツケースなど大きな荷物を預かれません。家族の人数分のスーツケースを抱えたまま12席のカウンターに立つのは現実的ではないので、預け入れを済ませてから来るのが前提になります。
| この店が向いている人 | 別の店を選んだほうがいい人 |
|---|---|
| 一人旅・出張帰りで身軽 1貫単位で好きなネタを選びたい 市場の仲卸が握る品揃えに興味がある 土産の買い物とまとめて済ませたい 搭乗まで1時間以上の余裕がある | 4人以上のグループ 小さな子ども連れ・座って食べたい スーツケースを預けていない 搭乗まで30分を切っている 受付終了の18:45を過ぎている |
実は、帰りより「到着直後」に寄るほうが合理的
意外と知られていないのですが、この店は北海道旅行の締めより、着いた日の入口として使うほうが条件が揃いやすいと思います。理由は3つあります。
ひとつ目は時間です。帰りは搭乗時刻という締め切りがあり、提供スピードが遅めのこの店とは相性がよくありません。到着直後なら、次の予定まで多少ずれても取り返せます。ふたつ目は荷物で、到着後にレンタカーやJRへ向かう前なら、まだ土産を買い込んでいないぶん身軽です。3つ目は時間帯で、午前中に着く便なら開店直後の9:30台に入れて、昼の行列を避けられます。
もちろん、旅の締めに北海道の魚で終わる満足感は代えがたいものがあります。ただ「帰りに寄ろうと思っていたら時間が足りなかった」という失敗が起きやすい店であることを踏まえると、往路で押さえてしまうのは有効な保険です。往復とも新千歳を使うなら、到着日に寄って、帰りは土産だけ買うという配分も現実的だと思います。
空港内のほかの寿司・海鮮と迷ったら
新千歳空港には寿司や海鮮を出す店が複数あり、この店だけが選択肢ではありません。判断軸をはっきりさせておくと迷いません。
五十七番寿しを選ぶ理由になるのは、1貫単位で選べること、ネタが常時70種以上あること、そして市場の仲卸が運営していることの3点です。逆に、座ってゆっくり食べたい、家族で同じテーブルを囲みたい、丼もので一気に食べたい、という要望ならほかの店のほうが合います。
注意点は、店の形式が違うものを価格だけで比べないことです。この店の平均予算はおよそ2,000円ですが、その内訳は自分が選んだネタの積み上げです。セットや丼の定価と単純比較すると印象が変わるので、「何を何貫食べたいか」を先に決めてから比較してください。

北海道旅行の締めくくり、あるいは出張帰りの最後の一皿に「新千歳空港でおいしい寿司を食べたい」と思う人は多いはずです。でも、いざ空港に着くとお店が多すぎて、しかも…
行く前に解消しておきたい疑問をQ&Aで
実際に足を運ぶ前に確認しておきたい点を、質問形式でまとめます。時間と荷物にまつわるものが中心です。
スーツケースは持ち込める?
荷物の問題は、この店を使えるかどうかを左右します。とくに帰りに寄る場合、チェックインカウンターで預け入れを終えてから2階に上がる順番にしてください。逆に、まだ預けていない状態で「先に食べてから」と考えると、荷物を持て余します。
予約はできる?並ばずに入れる方法はある?
予約の受付は行っていません。カウンター12席の立ち食いという形態上、席を確保しておく仕組みがない店です。行列ができていれば並ぶしかありません。
並ばずに入る確実な方法はありませんが、時間帯をずらすことで待ち時間は変えられます。9:30の開店直後、あるいは昼のピークを外した午後の時間帯が比較的動きやすい時間です。平日の11時ごろでも行列ができるという報告があるので、「平日だから空いている」という前提は持たないほうがいいと思います。
注意点は、待ち時間を短縮しようとして受付終了ぎりぎりの時間帯を狙うことです。18:45の受付終了に近づくほど入店できないリスクが上がるので、待ち時間の短さと引き換えに食べられない可能性を背負うことになります。
制限エリアに入ってからでも行ける?
行けません。この店は国内線ターミナルビル2階のショッピングフロアにあり、保安検査を通過する前のエリアです。搭乗ゲート側に入ってしまうと戻ることはできないので、順番を間違えないでください。
旅程を組むときは、「2階で寿司→隣で土産→保安検査→搭乗口」の順を守るのが基本形です。搭乗口側にも飲食店や売店はありますが、この店の寿司はそこでは食べられません。
注意点として、保安検査の混雑が読めない日は判断が難しくなります。繁忙期は検査場に長い列ができるので、寿司に使う時間と検査に使う時間の両方を見積もる必要があります。時間が読めない日は、寿司を短時間で終えられる職人おまかせ5貫握りにしておくと計算が立ちます。なお営業時間や価格は変わることがあるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
まとめ|新千歳の57番寿司は時間さえ確保すれば旅の締めになる
この店の性格をひとことで言えば、札幌市中央卸売市場の水産仲卸が空港で開いている魚屋の寿司カウンターです。常時70種以上のネタから1貫単位で選べて、サーモンやイカの1貫250円~から、いくらや本マグロ赤身の450円、大トロの650円~、うにの1,000円まで、その日の気分と予算で組み立てられます。決めきれないなら職人おまかせ5貫握り2,800円でまとまります。
つまずくポイントは、場所と時間の2つに集約されます。3階のレストラン街を探しても見つからないこと、そして提供スピードが遅めで受付終了が18:45だということ。この2つを外さなければ、旅の締めにも、着いた日の一杯目にもなる店です。
最初の一歩としては、新千歳へ向かう日の予定表に「2階の産直市場、搭乗1時間前まで」とだけメモしておいてください。それだけで、この店を食べ逃す確率はぐっと下がります。
※営業時間・価格・提供ネタは変更されることがあります。

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