北海道旅行の最後、新千歳空港で「もう一度だけ北海道の魚を食べたい」と思ったことはありませんか。でも3階の飲食店街はどこも行列で、搭乗時刻は迫ってくる。結局コンビニのおにぎりで済ませて、帰りの機内で少し後悔する——そんな締めくくりは避けたいところです。
先に結論をお伝えすると、千歳空港の五十七番寿司は「時間がない人ほど向いている寿司屋」です。カウンター12席の立ち食いスタイルで、1貫から注文できて、注文はタブレット。食べたいネタだけを狙い撃ちして、さっと切り上げられます。しかもネタは札幌市中央卸売市場の仲卸から直送で、常時70種類。店名の「五十七番」は、その仲卸が市場で持つ買参権の番号そのものです。
ただし、この店には知らないと確実に迷う落とし穴があります。飲食店が集まる3階ではなく、2階のお土産売り場の中にあること。そして醤油皿が出てこないこと。この記事では、店の成り立ちから値段の目安、ネタの選び方、混雑する時間帯、搭乗前の時間の逆算まで、実際に立ち寄る前に知っておきたいことを順番に整理していきます。
この記事でわかること
・「五十七番」という店名の由来と、ネタが新鮮な仕組み
・店の場所(3階ではなく2階)と、たどり着くまでの歩き方
・1貫あたりの値段の目安と、失敗しない注文の組み立て方
・醤油をつけずに食べる理由と、搭乗前の時間の逆算のしかた
千歳空港の五十七番寿司は市場の「57番」がそのまま店になった寿司屋

この店を理解する近道は、店名の数字の意味を知ることです。「五十七番」は縁起のいい語呂でも創業年でもなく、札幌市中央卸売市場での営業番号。つまり、市場の中の人がそのまま空港でカウンターを出している店、というのが正体です。
店名の「57」は札幌市中央卸売市場の買参権番号だった
五十七番という店名は、運営元である札幌シーフーズ株式会社が札幌市中央卸売市場で持つ買参権の番号から来ています。買参権とは、市場のせりに参加して魚を買い付けるための資格のこと。この番号を店名に掲げているということは、「うちは市場の当事者です」と名乗っているのと同じ意味になります。
札幌シーフーズは市場の水産仲卸で、道内各地の漁港から札幌市中央卸売市場に集まった魚介を、その日のせりで買い付けています。仕入れから提供までを自社で一貫して行うため、間に卸業者が挟まりません。北海道の漁港からターミナルビル2階のカウンターまでが、市場を1回通るだけでつながっている形です。
旅行者にとってこの構造がありがたいのは、空港という立地にありがちな「観光地価格で味は普通」というパターンから外れやすいこと。もともとが魚を売る会社で、寿司屋はその出口にあたります。市場の流通そのものに興味がある人は、札幌市中央卸売市場の公式サイトでせりの仕組みや取扱品目を見ておくと、カウンターで出てくる一貫の見え方が変わります。
注意点としては、市場直送であることと「安い」ことはイコールではない点です。うに1貫が1000円する日もあり、庶民的な回転寿司の感覚で予算を組むとずれます。あくまで「鮮度と種類にお金を払う店」と考えておくのが正解です。
常時70種類のネタが並ぶ理由は仲卸直送の仕組みにある
五十七番寿しのカウンターには、常時70種類のネタがそろっています。空港の一角にある12席の店としては、かなり多い数です。これが成立するのは、店が独立した寿司屋ではなく仲卸の販売チャネルのひとつだからです。
市場に集まる魚は季節で入れ替わります。ほっけ、ニシン、ししゃも、時鮭、いくら、つぶ貝、帆立貝、シャコ、ウニ、本マグロ赤身——北海道の食卓に並ぶ定番から、内地ではあまり見かけないネタまでが、その時期に獲れたものから順に並びます。旬の魚が入れば翌日にはネタケースに入る。この回転の速さが、70種類という数を支えています。
使い方としておすすめなのは、「北海道で食べ損ねたネタを回収する場所」として使うことです。旅行中に札幌でジンギスカン、小樽で寿司、富良野でスープカレーと回っていると、意外と食べ逃すネタが出てきます。ししゃもだけ、つぶ貝だけ、といったピンポイントの注文ができるのは1貫単位で頼める店ならではです。
ただし、70種類は「いつでも同じ70種類」ではありません。公式の紹介文にも季節ごとにネタが変わると書かれており、狙っていたネタが必ずあるとは限らない点は理解しておきましょう。
カウンター12席の立ち食いスタイルは1人旅と相性がいい
席はカウンター12席のみ。立ち食い寿司と紹介されることが多い店ですが、カウンターには席があり、目の前で職人が握ってくれます。テーブル席や個室はありません。
この造りは、1人旅や出張帰りの人にとっては好都合です。1人でも気まずくならず、隣を気にせず好きなネタだけ頼んで切り上げられます。カップルや友人同士でも、2人並んで座れば問題なく食事になります。
道民にとって「市場の仲卸が直営する寿司屋」は珍しい業態ではありません。札幌市内にも市場系列の店はあります。ただ、それが新千歳空港のターミナル内にあるというのが五十七番寿しの特殊なところ。帰る直前まで市場の魚に手が届く場所は、そう多くありません。
一方で、12席という規模は明確なデメリットでもあります。4人以上のグループで全員並んで座るのは難しく、家族連れで「みんなで囲む食事」を想定していると当てが外れます。大人数なら3階の飲食店街を選んだほうが無難です。空港内でほかの選択肢も比べたい人は、こちらの記事も参考になります。

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3階のレストラン街を探しても見つからない?入口は2階の土産売り場
この店で最も多い「たどり着けない」パターンが、フロアの勘違いです。新千歳空港で飲食店といえば3階、という思い込みで探すと、いつまでも見つかりません。
国内線ターミナル2階「どさんこ産直市場」の中にある
五十七番寿しがあるのは、国内線ターミナルビル2階の「どさんこ産直市場」の中です。新千歳空港の2階は「どさんこ産直市場」や「スイーツ・アベニュー」が並ぶショッピングフロアで、フードコートや飲食店街は3階に集まっています。つまり、寿司屋なのに買い物フロアにあるという配置です。
この位置関係を知らないまま3階を歩き回り、案内表示を探しても出てこない——という遠回りをする人がかなりいます。お土産の物販コーナーが並ぶ通路を進んだ先に、職人が立つカウンターが現れる、という感覚です。物販売り場の一角が寿司カウンターになっている、と考えたほうが実際に近いかもしれません。
逆に言えば、お土産を買うついでに立ち寄れるのが強みです。家族や職場への土産をまとめて買ったあと、荷物を持ったまま同じフロアで寿司を食べて、そのまま保安検査に向かえます。移動の手数が少なく済むのは、出発前の限られた時間では地味に効いてきます。
新千歳空港駅からの歩き方と、保安検査前という位置づけ
アクセスは新千歳空港駅から徒歩2分。JR千歳線の新千歳空港駅はターミナルビルと直結しているため、列車で到着した場合は地下のホームから上がって国内線ターミナルビル2階を目指す形になります。車の場合は新千歳空港駐車場がターミナルビル直結なので、駐車してそのまま館内に入れます。
札幌方面から快速エアポートで向かう人は、乗り場と到着後の動線を先に把握しておくと迷いません。

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重要なのは、この店が保安検査を通る前のエリアにあることです。搭乗口側(制限エリア内)ではありません。つまり、保安検査を先に済ませてから「やっぱり寿司を食べよう」と思っても、戻ってくる必要があります。順番としては、土産を買う→寿司を食べる→保安検査、という流れが自然です。
よくある失敗が「保安検査を済ませてから食事場所を探す」パターンです。制限エリア内に入ってしまうと、2階のこの店には戻れません(戻るには一度検査場の外へ出る必要があります)。対策はシンプルで、食事を先に、保安検査を後に。空港に着いたら、まず食べる場所を決めてから荷物を預けに行きましょう。
営業時間は寿司と物販で違う|9:30から19:15まで
営業時間は、寿司カウンターが9:30~19:15(ラストオーダー19:00)、物販が8:00~20:00です。同じ売り場の中にありながら、寿司と物販で開始・終了の時刻が違う点に注意してください。定休日は年中無休で、新千歳空港の営業に準じます。
朝いちばんの便で北海道を離れる人には、寿司カウンターが9:30からという点が効いてきます。早朝出発だとそもそも開いていません。逆に、物販は8:00から開いているので、お土産だけ先に買っておくことは可能です。
夕方以降に出発する人は、ラストオーダー19:00を意識しましょう。19:15の閉店時刻ぎりぎりに駆け込んでも注文は受けてもらえません。混雑していれば席が空くまでの待ち時間も発生するため、ラストオーダーの時刻そのものを目標にするのは避けたほうが安全です。営業時間は変更になる可能性があるため、当日の状況は札幌シーフーズ公式サイトの店舗ページで確認できます。
| 住所 | 〒066-0012 北海道千歳市美々987-22 新千歳空港ターミナルビル2F |
| 電話番号 | 0123-45-6767 |
| 営業時間 | 9:30~19:15(ラストオーダー19:00)/物販8:00~20:00 |
| 定休日 | 年中無休(新千歳空港に準ずる) |
| アクセス | 新千歳空港駅 徒歩2分。国内線ターミナルビル2階『どさんこ産直市場』内 |
| 駐車場 | 新千歳空港駐車場(ターミナルビル直結) |
| 公式サイト | 公式サイト |
1貫450円から1000円まで|値段の目安と失敗しない頼み方

1貫単位で頼めるこの店では、「セットを選ぶ」のではなく「自分で組み立てる」ことになります。だからこそ、事前に値段の感覚をつかんでおくと注文が速くなります。
さっぽろノート調べ:主なメニューの価格一覧
公開されている情報から確認できる価格を整理しました。ネタは日によって入れ替わるため、ここに載っていないネタも多数あります。
| メニュー | 価格 | どんなときに選ぶか |
|---|---|---|
| うに(1貫) | 1000円 | 北海道で食べ損ねた人の回収枠 |
| いくら(1貫) | 450円 | 北海道の秋を代表する定番の一貫 |
| 本マグロ赤身(1貫) | 450円 | 魚の質を測る基準として最初の1貫に |
| 本ます(1貫) | 400円 | 内地では出会いにくい北海道らしい一貫 |
| 職人おまかせ5貫握り | 2800円 | 選ぶ時間がない、迷いたくないとき |
この表を見るとわかるとおり、1貫400円台が中心で、うにのような高級ネタは1000円という構成です。回転寿司の1皿感覚とは別物ですが、「北海道の市場の魚を1貫ずつ選べる」と考えれば納得できる価格帯だと思います。
迷ったら職人おまかせ5貫握り2800円という選択
ネタが70種類もあると、逆に決められなくなる人がいます。そういう場合に用意されているのが職人おまかせ5貫握り2800円です。その日のおすすめを職人が選んで握ってくれるので、ネタの名前がわからなくても成立します。
このメニューが向いているのは、搭乗まで時間がない人、魚の名前に詳しくない人、そして「せっかくだからその日いちばんのものを食べたい」という人です。市場の仲卸が選ぶ5貫なので、自分で選ぶより旬に近いものが出てくる可能性があります。
逆に向かないのは、苦手なネタがはっきりしている人です。おまかせである以上、中身は選べません。青魚が苦手、生もののうち一部が食べられない、といった事情がある場合は、最初に伝えるか、自分で1貫ずつ選ぶほうが確実です。
注文の組み立ては「基準の1貫→北海道らしい1貫→高級ネタ1貫」の順がおすすめです。最初に本マグロ赤身450円のような定番でその日の魚の状態を測り、次に本ます400円など内地で食べにくいネタへ。最後にうに1000円で締める。この順番なら、予算が読めるうえに味の印象も残ります。
支払いは現金以外も使える|両替の心配は不要
支払いはクレジットカードのほか、SuicaやPasmoなどの電子マネー、PayPayやLINE Payといったモバイル決済に対応しています。帰る直前で現金を使い切ってしまった人でも問題ありません。
これは旅行の最終日には地味に効く条件です。北海道旅行の終盤は、お土産の買い物で財布の中身が減っているタイミング。「現金のみ」の店だと、わざわざATMを探すことになります。空港内で慌てずに済むのはありがたいところです。
注意したいのは、使える決済手段は運用が変わる可能性があるという点です。特定の決済アプリしか持っていない場合は、カウンターに座る前にレジ周りの表示を確認しておくと安心できます。
醤油皿が出てこない寿司屋|ネタごとに味が付いている理由
この店で初めて食事をする人が最初に戸惑うのが、醤油が出てこないことです。忘れられているわけではなく、そういう店だから出てきません。
青魚はだし入り醤油、生ダコは塩レモン、炙りはすだち
五十七番寿しでは、職人がネタに合わせて事前に味付けをした状態で寿司を出します。青魚には「だし入り醤油」、生ダコには「塩レモン」、炙り系のネタには「すだち」といった具合に、ネタごとに合わせるものが変わります。
この方式が採られているのは、厳選したネタをいちばんおいしい状態で味わってほしいという考え方からです。醤油の量は食べる人によってばらつきます。つけすぎれば繊細なネタの味は消えますし、少なすぎればぼやける。その調整を職人側で完結させてしまおう、という設計です。
実際に食べる側としては、出されたものをそのまま口に運ぶだけでいい、という気楽さがあります。寿司屋の作法に自信がない人、外国から来た同行者がいる場合にも、迷う要素が減ります。
ただし、濃い味が好きな人には物足りなく感じられる可能性があります。普段から醤油をたっぷりつける習慣のある人ほど、最初の1貫は薄く感じるかもしれません。2貫、3貫と進むうちにネタそのものの味が立ち上がってくるタイプの味付けなので、1貫で判断しないことをおすすめします。
実は、味付け済みで出す寿司屋は北海道では珍しくありません。道内には「醤油をつけずに食べてください」と最初に伝える店が点在しています。背景にあるのは、地元の魚に自信があるから余計なものを足させたくない、という発想。五十七番寿しの方式も、その延長線上にあると考えるとしっくりきます。
そのまま食べるのが正解|手も汚れにくい
味付けが済んでいるということは、醤油皿にネタを浸す動作が不要だということです。この小さな違いが、空港という場所では効いてきます。
片手に荷物、もう片方の手で食べる——という場面でも、醤油が飛ぶ心配がありません。旅行最終日に着ている服を汚すリスクも下がります。カウンターで隣と肩が触れる距離にいても、醤油皿を回したり場所を取ったりする必要がないのは快適です。
シーンとしては、出発前に軽く3貫だけ食べる、といった使い方とも相性がいいです。腰を据えて飲む店ではないので、「ちょっと食べて出る」が成立する設計になっています。
注意点として、味付けの内容はネタによって変わるため、「どう食べればいいか」を自分で判断する必要はありません。職人から案内があればそれに従うのがいちばん確実です。
お酒なしでも成立する|家族連れや子ども連れの使い方
立ち食い寿司というと一杯やるイメージがありますが、この店は飛行機に乗る直前の人が多く訪れる場所です。お酒を頼まずに寿司だけ食べて出る人も普通にいます。
子ども連れの場合、味付け済みで出てくることはメリットになります。子どもが醤油をつけすぎたり、こぼしたりする心配が減るためです。ただしカウンター12席なので、小さな子どもを含む家族全員が横一列に並べるかは、その時の混み具合次第になります。
ベビーカーを押している場合は、2階のショッピングフロアという立地上、通路の混雑にも左右されます。荷物と子どもを抱えて12席のカウンターに収まるのは負担が大きいので、家族で落ち着いて食べたいなら3階のフードコートを選ぶ判断もあります。
ぶどうえびと鮭児|1万本に1〜2本の希少ネタに出会えるか
五十七番寿しの名前が語られるときに必ず出てくるのが、幻と呼ばれるネタたちです。ただし、これらは「行けば食べられる」ものではありません。
幻のエビ「ぶどうえび」は7000円を超えることも
ぶどうえびは、その名のとおり紫がかった色をした希少なエビで、幻のエビと呼ばれています。五十七番寿しでは数量限定で提供され、タイミングによっては7000円を超えることもあります。空港限定の扱いとして紹介されているネタでもあります。
この価格帯になると、もはや「ついでに頼む一貫」ではありません。北海道の魚を追いかけている人が、最後に狙いにいく一貫という位置づけです。逆に言えば、そこまでの価値を感じない人は無理に狙う必要はありません。
入荷は日によって変わります。仕入れそのものが不安定なネタなので、「今日はあるか」をカウンターで確認するところから始まります。値段も日によって動くため、頼む前に確認しておくほうがトラブルになりません。
1万本に1〜2本しか獲れない「鮭児」という別格
鮭児は、およそ1万本に1〜2本しか獲れないとされる希少な鮭です。数量限定で提供されることがあり、こちらも常時ある品ではありません。
鮭児が特別扱いされるのは、単に数が少ないからだけではありません。北海道の秋鮭漁のなかでごくまれに混じる若い個体で、脂ののり方が通常の鮭とは別物とされます。北海道の魚を語るうえで一度は名前を聞くネタなので、もし入荷している日に当たったら、旅の記念としての価値は十分にあります。
ただし、これも確率の話です。「鮭児を食べに五十七番寿しへ行く」という計画の立て方は、外れる前提で組んでおいたほうが精神衛生上よろしいかと思います。
もうひとつのよくある失敗が「希少ネタ目当てで行って空振りする」パターンです。ぶどうえびも鮭児も数量限定で、その日に入荷がなければ食べられません。対策は、希少ネタを目的にしないこと。定番のネタで満足できる前提で店を選び、希少ネタは「あったらラッキー」と考える。この順番にしておけば、どちらに転んでも旅の最後が気持ちよく終わります。
空港限定のSakeji〜Keiji〜と北の宝箱
希少ネタ以外にも、空港限定として紹介されているメニューがあります。プレミアムサーモンの「Sakeji〜Keiji〜」、そしてホタテといくらを詰め合わせた「北の宝箱」です。
これらは他店では出会いにくい構成なので、「空港でしか食べられないもの」を優先したい人には選ぶ理由になります。北海道を代表する食材であるホタテといくらをまとめて味わえる構成は、旅の締めくくりとしてわかりやすい選択です。
一方で、こうした限定メニューも内容や提供状況が変わる可能性はあります。現行のラインナップは新千歳空港の公式店舗ページで確認しておくと確実です。
タブレットで頼む12席のカウンター|混雑とスーツケース問題
ここからは実務的な話です。どう注文するのか、どれくらい待つのか、荷物はどうするのか。この3つを押さえておけば、当日慌てずに済みます。
注文はタブレット端末|言葉に自信がなくても頼める
カウンター席にはタブレット端末が置かれていて、注文はこの端末から行います。口頭で職人に伝える方式ではないため、寿司屋のカウンターが苦手な人でも気負わずに済みます。
この方式のいいところは、70種類というネタの数と相性がいいことです。口頭だと「何がありますか」から始まって時間がかかりますが、画面なら一覧を眺めながら選べます。値段も見ながら決められるので、会計時に想定外の金額になる事故も防げます。
外国から来た同行者がいる場合や、魚の名前が読めない人にとっても、画面で選べるのは助かる仕組みです。北海道旅行の最後に家族全員で寄る、といった場面でも運用しやすくなっています。
注意点は、端末操作に慣れていない人だとかえって時間がかかる場合があること。混雑時は後ろに並んでいる人もいるため、座る前におおよそ何を食べたいか決めておくと、双方が気持ちよく過ごせます。
12席しかない|ランチ帯は行列を覚悟する
席数はカウンター12席。この規模で空港の食事需要を受け止めているため、昼の時間帯は行列ができます。時間に余裕を持って訪れることが推奨されている店です。
さらに、職人が1貫ずつ丁寧に握るスタイルのため、提供スピードは速いほうではありません。回転寿司のようにレーンから取る方式ではないので、注文してから手元に届くまでに時間がかかります。12席が埋まっていて、なおかつ提供に時間がかかるとなると、待ち行列は伸びやすい構造です。
対策としては、ピークを外すこと。昼の混雑帯を避けて、開店直後の時間帯や夕方の早い時間を狙うと、待たずに座れる可能性が上がります。搭乗時刻が昼過ぎの便しか取れない場合は、そもそも別の店を検討したほうが確実かもしれません。
スーツケースは預けられない|荷物の置き場を先に決める
意外と見落とされがちなのが荷物の扱いです。レンタルのスーツケースについては法令上の理由から店側で預かることができません。手荷物は自分で管理する必要があり、盗難防止の観点からも注意が求められます。
カウンター12席の店なので、足元に置けるスペースにも限りがあります。大きなスーツケースを2つ3つ持ったまま座るのは現実的ではありません。
おすすめの順番は、先に航空会社のカウンターで荷物を預けてしまうことです。手ぶらになってから2階に戻り、お土産を買って、寿司を食べて、保安検査へ。この動線なら荷物の心配がなくなります。空港のコインロッカーを使う手もありますが、ピーク時は空きがないこともあるため、預け入れ手荷物として先に処理してしまうのがいちばん確実です。
千歳空港の五十七番寿司が向く人・向かない人をはっきりさせる
ここまでの内容を踏まえて、この店を選ぶべきかどうかを整理します。空港には寿司を出す店がほかにもあるので、自分の条件に合うかで判断するのが賢明です。
メリットとデメリットを並べて見る
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 市場の仲卸が直送するネタを空港で食べられる 常時70種類から1貫単位で選べる 味付け済みで出るので食べ方に迷わない お土産売り場と同じフロアで動線が短い カード・電子マネー・モバイル決済に対応 | カウンター12席のみで大人数に不向き 昼の時間帯は行列ができる 1貫ずつ握るため提供が速くない スーツケースを預けられない 保安検査前のエリアで戻れない |
並べてみると、この店の性格がはっきりします。「魚の質と種類」を取りに行く店であって、「速さと安さ」を取りに行く店ではありません。空港という場所柄、速さを期待して入ると期待とずれます。
シーン別の使い分け|こういう人には合う
| こんな人 | 五十七番寿しは? | 理由 |
|---|---|---|
| 1人旅・出張帰り | ◎ | カウンターのみで1人が浮かない |
| 好きなネタだけ食べたい | ◎ | 1貫単位・70種類から選べる |
| お土産のついでに食事 | ◎ | 2階の産直市場内で移動が不要 |
| 4人以上のグループ | △ | 12席のため並んで座れない可能性 |
| 搭乗まで余裕がない | × | 行列と提供時間の両方がかかる |
| 安く済ませたい | × | 1貫400円台〜の価格帯 |
×が付いた条件に当てはまる人は、空港内の別の選択肢を検討したほうが満足度が高くなります。新千歳空港には回転寿司や海鮮丼の店もそろっているので、条件に合わせて選び直すことができます。

北海道旅行の締めくくり、あるいは出張帰りの最後の一皿に「新千歳空港でおいしい寿司を食べたい」と思う人は多いはずです。でも、いざ空港に着くとお店が多すぎて、しかも…
実は「食事」より「北海道の締めくくり」として価値がある
意外と知られていないけれど、この店の本質は「空港のレストラン」ではないところにあります。市場の仲卸が、自分たちの魚を最後に見せる場所として空港にカウンターを出している——そう捉えると、価格も、種類の多さも、味付け済みで出すこだわりも、すべて一本の線でつながります。
旅行の最終日、荷物を預けてお土産を買って、あとは飛行機に乗るだけ。その最後の空き時間に、その日せり落とされた北海道の魚を数貫だけ食べる。これは「食事を済ませる」のとは別の体験です。3階のフードコートで丼をかき込むのとは、記憶への残り方が違います。
だからこそ、この店は「おなかを満たす場所」として使うと割高に感じます。逆に「北海道を締めくくる一貫」として使えば、うに1000円も納得のいく買い物になります。どちらの目的で入るのかを決めてからカウンターに座る。それがこの店との一番いい付き合い方だと思います。
まとめ:千歳空港の五十七番寿司は時間に余裕がある人の締めの一皿
最初の一歩としておすすめしたいのは、空港に着いたらまず航空会社のカウンターで大きな荷物を預けてしまうことです。手ぶらになれば2階の産直市場を歩き回れますし、カウンター12席の店でも足元を気にせず座れます。お土産を買う流れでそのまま寿司カウンターへ向かい、本マグロ赤身450円あたりでその日の魚の状態を確かめてから、うに1000円や本ます400円へ進む。時間がなければ職人おまかせ5貫握り2800円に任せてしまう。この組み立てなら、限られた時間でも北海道の魚をきちんと味わって帰れます。
なお、営業時間・価格・提供ネタは変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

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